2019年12月27日金曜日

ゲームクリエイターになるために

■初めに


この記事はこれからゲームクリエイターを目指す

小学生~高校生に向けた記事です


私は専門学校の教師ですが毎年1年生を担当しています

その中でよく勘違いをして入学してくる子がいます

ゲームが好きだから、ゲームに興味があったからという理由で入学してくる子です

その後授業の中でゲーム作りを通して技術習得していくわけですが
上記の理由で入学した子に多いのはゲームのプログラムはそんなに好きじゃないとか
プログラムが作りたくて入学したわけじゃないとか...
想定していた仕事と違う...なんてことが起こったりします


なので一概にゲーム好きだから『ゲームクリエイター目指します』は間違っています



■消費者?生産者?

「「あー社会の底辺煽るのマジで面白すぎるわww」」の写真[モデル:段田隼人]

まず大きなくくりとしてゲームをプレイするのが好きなのか、

ゲームを作るのが好きなのかを正しく認識してください


ゲームをプレイすることが好き = ゲームを作る仕事好き
これは間違っています

あなたは本当にゲームを作りたいのですか?

自分の生涯をかけて他人のためにゲームを作りたいのですか?


ゲームクリエイターという仕事はエンターテインメントを通して人々の感情を動かし人々を幸せにするプロ集団です


そこにはただゲームをプレイするのが好きだからでは成立しない大きな壁が立ちはだかるはずです


ゲームクリエイターを目指す方は今一度考えてください
プレイするのがすき?それとも自分で作り上げたもので人々を楽しませたい?


前者であるならばこれ以上読み進める必要はありません

後者ならば目指しましょう!人々に幸せを提供するために!!


■職種

「追加の仕様書がとんでもない内容だった時」の写真[モデル:段田隼人]

次によく勘違いが起きやすいのが

ゲーム作り = 話づくり
これは間違っています


ゲームクリエイターはいくつかの職種や役割がありそれぞれ作業が異なっています

ゲームプログラマーはプログラミング言語やツール等を用いて2Dグラフィックや3Dモデル、音楽素材などをパソコンの中で動かしたり鳴らしたりする人たちです

プランナーはゲームの面白さやゲーム全体の流れ、リーダー的な役割など多岐にわたって動き回る人たちです

デザイナーは2Dグラフィック、UI、3Dモデル、アニメーター、サウンドなど素材を作っていく人たちです

ほかにも企業さんによってさまざまな職種や役職があり与えられた役割ごとに仕事内容が異なります

うちの学校ではプログラマーとプランナーを目指している子がほとんどです
そのなかでプランニングの授業を行っているとよく目にする光景があります

一生懸命ストーリーを考えキャラクターの設定を考え...ダメです!

プランナーやプログラマーを目指すのであればストーリーやキャラクターの設定を詳しく考えたりする必要などないのです(絶対にないということはないけれでも重要性はかなり低い)

お話を作りたいのであれば小説家や脚本家になればよいのです

プログラマーを目指すなら言語で実装する
プランナーはゲームの流れと面白さの紐づけを考え企画書に起こすのです
詳しい内容に関してはそのうち書けたら書きます


■進学は必要か?

「慶応大学の黄葉した銀杏並木」の写真

ゲームクリエイターになることが目的なのであれば高卒でもかまわないと思いますが

ほとんどの企業さんは専門卒か大卒しかとってないような気がします


ただ、これも絶対ではなく受ける企業さんにとって必要十分な教養と技術、コミュニケーション能力を有しているかどうかが重要になってきます


それらの必要十分な要素は高卒程度授業しか受けていない子にとってはかなりハードルが高いはずです
高校時代からC++でメモリ管理を意識したゲーム制作やシェーダーバリバリ書いてましたなんてことがない限りは...


そこで重要になってくるのが学校選びです

自分で努力して成長できる人は大学でも専門学校でも構わないと思います
そういう人は時間さえあれば必要十分な要素は満たせると思います

自分で努力できない人、自分に甘い人は正直ゲームクリエイターはあきらめたほうがいいです
自分で自分を高めることのできない人はゲーム業界ではやっていけないと思います
それでも目指したいのであれば専門学校がおすすめです

短期間で集中的に必要な技術を教えてくれるからです


ただし、専門学校を選ぶ際は注意してください
駄目なら切り捨てられる、そういう学校もあります

学校を選ぶ際はオープンキャンパスなどで在校生とよく話して仲良くなって内情をリサーチしましょう
ネットの情報をうのみにしないでください
学校をよく知ることが学校選びのポイントです



長くなってきたのでここでいったん終わりにしたいと思います
反響があれば次回書きます
次回はデベロッパーとパブリッシャーの違い
求められる技術など書いていきます